カーテンフックの選び方を5000点以上のカーテンを販売する専門店が解説

2021/9/28 2025/6/20

いろいろな種類のカーテンフック

こんにちは、スタッフのグッチです。

「カーテンフックって、そもそも何のためにあるの?」
「AフックとBフックって、どう違うの?」
「オーダーカーテンを買いたいけど、フックの種類まで聞かれて戸惑った…」
実は、毎日のように目にしているカーテンですが、どうやって吊るされているのかやフックの役割については、意外と知らない方も多いんです。

私自身、気になったことはすぐに調べたくなるタイプで、カーテンのことも深掘りしてみたら「なるほど!」の連続でした。

この記事では、カーテンフックの基本的な役割や種類の違い、選び方のポイントを分かりやすくご紹介
Aフック・Bフックの違いや、レールの種類ごとの選び方、丈の微調整ができる便利なアジャスターフックのことまで、プロ目線で丁寧に解説していきます。

「カーテンフックってそんなに大事なの?」と思った方も、読み終えるころには、あなたのお部屋にぴったりのカーテンを選ぶヒントがきっと見つかるはずです。

カーテンに掛けるフックって何?どんな種類があるの?

カーテンをカーテンレールに吊るすために必要不可欠なのが「カーテンフック」です。
一見目立たないパーツですが、見た目の仕上がりや使い心地にも関わる、とても重要な役割を持っています。
まずは、その構造から簡単におさらいしましょう。

カーテンレールに掛けるフックってどれのこと?

カーテンレールの説明【カーテンレール】とは、カーテンを吊るすための棒状の本体(または総称)のこと。
形状や材質はさまざまありますが、基本的な構造は以下のとおりです。

レールの中や上を左右に動かして開閉させるための滑車を【ランナー】、このランナーの下部にぶら下がっている輪っか部分を【カン(環/鐶)】と呼びます
つまりカーテンフックはこの“カン”に掛けるための部品で、カーテンとレールをつなぐ接点となるパーツなのです。

プラスチック製のフックのメリット

カーテンのフックをかける

現在、家庭用カーテンで主流となっているのが「プラスチック製のフック」です。その理由は、使いやすさと実用性の高さにあります。

日本のように湿気が多い環境では金属製フックはサビが発生しやすいというデメリットがありますが、プラスチック製ならサビの心配がなく、長く清潔に使用可能です。
さらに、多くの製品に採用されている「アジャスターフック」は、丈の微調整が可能。
カーテンの裾が床に付いてしまったり、逆に短く感じる場合も、フックの高さを変えるだけで簡単に調整できます。

色合いも乳白色が多く、薄手のレースカーテンでも目立つことはなく溶け込みやすいのもメリットです。

※当店のカーテンには、すべてプラスチック製のフックが付属しています。
カーテン上部にあらかじめセットされた状態でお届けするので、届いたらすぐに取り付けが可能です!

豆知識:昔ながらの金属フック「ヒルカン」

金属製のフック

今ではあまり見かけなくなった金属製のカーテンフック。
でも、実は今でも劇場の緞帳や施設用カーテンなどに使われているんです。

この金属フック、業界では「ヒルカン(蛭鐶)」と呼ばれていて、その名の由来は、形が“血を吸うヒル”に似ているという説も。
重い生地にも耐えられるよう、非常に高い耐久性を持っており、「ストロングフック」と呼ばれることもあります。

大きな公共施設の古いカーテンにまだ現役で使われている場合もあるので、もし見かけたらちょっと注目してみてください。
そういえば私の祖父母の家のカーテンはヒルカンだったなぁ・・

プラスチック製のアジャスターフックって?どうやって動かすの?

プラスチック製のフックプラスチック製のアジャスターフックは、その名の通り微調節の出来るフックです。
意外と簡単な構造になっているので、ひとつ外して触ってみましょう。
カーテン本体に差し込む主軸にはギザギザの溝があり、カーテンレールに引っ掛けるフック部分はその溝にツメがかかる形状になっています。

このフック部分を上から下へカチカチと下げて調節することが可能で、約5mmピッチで調節が出来ます。

✔ アジャスターフックの微調節方法
    • ・フックを下げる ⇒ カーテン丈が短くなる
    • ・フックを上げる ⇒ カーテン丈が長くなる
    • ▼注意点
    • フックを下げすぎた場合、上には戻せない仕様です。一度外して、上から差し込み直す必要があります。

※メーカーやスタイルにより、形状や調整幅が多少異なることもあります。

このように調整機能付きのアジャスターフックなら、カーテン丈のちょっとしたズレもすぐに修正できます。
既製カーテンでもぴったりサイズに近づけられるのが魅力です!

 

Aフック・Bフックって?メリット、デメリットは何?

AフックとBフックの違いカーテンのフックには、「Aフック」と「Bフック」という2種類のスタイルがあります。
一見すると違いが分かりにくいかもしれませんが、実は取り付け位置の違いによって、カーテンの見え方や機能性に大きく関わってくる重要なポイントです。

どちらも同じアジャスターフックを使いますが、フックを引っ掛ける位置によって、カーテンの仕上がりや光の遮り方、レールの見え方などが変わってきます。

■Aフック(カーテンレールを見せるタイプ)

レールを見せるタイプのフック

Aフックは、カーテンレールが見える仕様になる取り付け方。
カーテンレールに生地がぶつからないため、なんと言っても開閉時の滑りがスムーズです。
端に寄せた際にカーテンのヒダがきれいにまとまり易くなります。
※カーテンレールとカーテンの間に若干隙間が出来るため、上部から光が漏れることがあります。

■Bフック(カーテンレールを隠すタイプ)

レールを隠すタイプのフックBフックは、カーテン上部が立ち上がることで、カーテンレールを隠せるスタイル。
カーテン上部が立ち上がり、カーテンレールを隠す仕様のフックです。
カーテンレールとカーテンの隙間を塞ぐため、光漏れを軽減できる点が大きなメリットです。
端に寄せた際にカーテンのヒダ※カーテンを開閉する際に上部がカーテンレールに触れるため、スムーズに動かない場合があります。
端に寄せた際にカーテンのヒダがまとまりにくなる場合があります。

【カーテンフックの選び方】AフックとBフック、どちらが正解?

 迷ったらまずは「Aフック」で間違いなし!

迷ったときは、まず基本のAフックです!
先でも紹介しますが、どのカーテンに対しても問題なく使用できるからです。

また個人的には、Aフックの方が正面から見ても、横から見てもスマートですっきりとした仕上がりに見えます

Bフックは正面から見ると手前に倒れて見えて、横から見るとレールに干渉してくの字に曲がって見えてしまう場合があります。
さらにカーテンを端に寄せた際に、Bフックだとヒダのプリーツの収まりが悪く、不揃いになりがちです。

 Bフックが活躍する場面とは?

カーテンレールを隠したい、光漏れを少なくしたい場合に有効的です。
賃貸マンションやアパート等では、金属製のカーテンレールが多く見受けられます。
この見た目が苦手という方やカーテンレールがお部屋の雰囲気と合わない場合は、レールを隠すBフックを選びましょう。
カーテンレールの注意点た・だ・し、注意点があります!

カーテンレールが天井付や天井や梁までの隙間が少ない場合、あるいは装飾性のあるカーテンレールでは、開け閉めしにくくなることがありますので、この場合はAフックを選びましょう。

フックの選び方は「レールの種類」に合わせて

カーテンレールの取り付け状況によって対応可能なフック

最終的には、ご自宅のカーテンレールの取り付け方や仕様に合わせて選ぶことが大切です。
「どちらを選べばいいかわからない」「レールの形状が特殊かも…」という方は、お気軽に当店へご相談ください。
プロの視点から最適なフックの選び方をご案内いたします。

フラットカーテンの場合は?やっぱりAフックがおすすめ!

ヒダのないスタイルですので、Bフックにしてしまうとカーテンを寄せた際に均等に収まりにくくなります
フラット用のフックは7.5cmの短いものを使用する為、Bフックでレールを隠すように上に立ち上げてしまうと手前に倒れてフックが取れやすく、操作性も悪くなってしまう場合があります。

ご注文時の「丈」の測り方と、フックタイプによる仕上がり丈の違い

カーテンレールのランナー(フックの穴)の下のイラスト
当店でのご注文のサイズは、AフックもBフックも変わらないのがポイントです。

しかし実際には、選択されたフックのタイプに合わせて、Aフックはランナーよりも+約1cm長く、Bフックはランナーよりも+4cm長くお仕立てします。
総丈で比べるとその差は3cm!小さいようで大きい、大事なポイントです!

フック選びは慎重に、ご自宅の窓周り・カーテンレールの設置状況をよく確認しましょう。

応用編、アジャスターフックで調整してみよう!

カーテンにフックをはめ込む生地製品であるカーテンはお洋服と同様に、生地特有の伸縮やお洗濯等でもサイズが変化しやすいもの。
レールの設置状況や、床のごく僅かな傾きにも左右されやすいのがカーテンです

そこで大活躍するのが、微調整できるアジャスターフックの存在です!
では、最後にそれぞれのフックの微調整方法をご案内します。

■Aフックの調整方法

Aフック部分を下げてカーテン生地を持ち上げる
生地が伸びてしまったり丈が少し長い場合は、Bフックのようにフック部分を下げてカーテン生地を持ち上げることが可能です。

✔ こんな時に便利!
    • ・裾が床に当たってしまう
    • ・生地が伸びてしまって丈が長くなった
    • ・裾周りを少しスッキリ見せたい

※反対に生地が短くなってしまうとピッチの稼働域が少ないため、あまりカーテンを下げるはできません。
※フックを下げ過ぎてしまうと、カーテンレールとの隙間が生じる場合があります。

■Bフックの調整方法

Bフック部分を上げてカーテン生地を下げる生地が縮んでしまったり丈が少し短い長い場合は、Aフックのようにフック部分を上げてカーテン生地を下げることが可能です。
(フック部分は一度下まで下げてから刺し直しましょう。)

✔ こんな時に便利!
  • ・サイズを短く注文してしまい、少し短い
  • ・生地が縮んでしまい丈が短く感じる
  • ・カーテンが中途半端に浮いてしまう

※反対に生地が長くなってしまうとピッチの稼働域が少ないため、少ししかカーテンを上げられません。
※天井や梁がカーテンレールのすぐ上にある場合、擦ってしまい開閉ができなくなる場合があります。

✔ フックの種類による調整幅の違い
  • ・フルオーダーカーテン:フックの長さ 約9cm
  • ・既製カーテン/イージーオーダー/フラットカーテン:フックの長さ 約7.5cm
  • フックが長いほど、調整できる幅が広くなります。
  • ご注文前に使用するフックの長さとスタイルを確認しておくのがおすすめです。

おわりに

ここまで、カーテンの「アジャスターフック」について、詳しくご紹介してきました。
たった数センチでも調整できるフックがあることで、「多少の誤差は大丈夫!」という安心感が生まれたのではないでしょうか。

とはいえ、やはり基本は「ぴったりサイズのカーテン」を選ぶことが大切です。
ご自宅の窓のサイズやカーテンレールの位置をしっかり確認しながら、丁寧に採寸してみてくださいね。
理想の仕上がりを目指して、あなたにぴったりのカーテン選びをお楽しみください!

 

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