モロッコに恋した私のものづくり01.＜エッサウィラ＞

初めてモロッコに訪れたのは私が大学生だった頃。

当時、芸術大学のテキスタイルデザイン学科を専攻していた私は、毎日のように生地を織ったり、染めたり、プリントしたりと、作品制作に心血を注いでいたことを思い出します。

「モロッコのファブリックを間近で見てみたい！」
そんな好奇心が、卒業旅行にモロッコを選んだ理由です。

訪れてみると、そこはまるでおとぎ話のような魅力あふれる異世界。南の真珠と呼ばれる街「マラケシュ」や、青に彩られた秘境の街「シャウエン」。すべてが美しくて衝撃的。

そこには、ただ“おしゃれ”の一言では片づけられない奥深さがありました。

モロッコの世界観に宿る、文様デザインの特徴

イスラム文化が根付くモロッコでは、偶像崇拝が禁止されているため、人や動物の姿を描くのではなく、文様を用いて精神世界を表現してきた背景があります。

モスクを飾るタイル装飾やレリーフ、インテリアの内装やファブリック、生活雑貨のデザインに至るまで、すべてが美しい文様に彩られています。

また、民族色の強いアフリカの伝統的な要素に、地中海とサハラ砂漠の壮大な自然に宿るスピリット、フランスの植民地だった時代にヨーロッパのエスプリをミックス。

こうして形成されたモロッコのデザインは、洗練されつつも独特のテイストを残しているのが最大の魅力です。

 

特に、「ゼリージュ」と呼ばれるタイルを細かくカットして組み合わせた幾何学模様は、多様なデザインと色彩に富んでいて、モロッカン好きには堪らない世界観に溢れています。

日本の暮らしに、モロッコのテイストを

「モロッコで見た美しさをそのままカーテンにしたい。」

モロッコの風景に心がくすぐられっぱなしだった私が、カーテンの商品企画の職に就いた時、そう思うまでに時間はかかりませんでした。

そして生地のデザインを考える際、真っ先に思い浮かんだのが、モロッコの“リヤド”と呼ばれる宿泊施設を訪れたときのこと。異国のエキゾチックな雰囲気漂う、くつろぎの空間に、深く感銘を受けました。

その記憶から、日本のインテリアにもモロッコ独特の美しさや、居心地の良さを取り入れたいと強く思ったのです。

そこで、街のインテリアショップを歩き回ったり、ネットでカーテンを探し尽くしたりしました。モロッカンデザインの壁紙やラグはあるけど、カーテンはあまりないな、と思ったことを覚えています。

調べれば調べるほど、今までに無かったモロッカンテイストのオリジナルカーテンを企画することにワクワクが止まりませんでした。

オリジナルカーテン＜エッサウィラ＞ができるまで

「まるでモロッコにいるかのような空間をカーテンで演出できたらいいな。」

そんな思いで誕生した＜エッサウィラ＞。

モロッコで見た幻想的な景色を、日本の窓辺にどう落とし込もうか。試行錯誤の日々が始まりました。

エッサウィラで出会った、タイルにインスピレーションを受けて

試行錯誤の中でたどり着いたのがモロッコ柄の代表、日本でも馴染みのある“コラベルタイル柄”です。

キラキラと陽を浴びて輝く、美しいタイル装飾。モロッコのエッサウィラという都市で見かけ、一瞬でときめいた光景でした。

この光景を日本の窓辺に再現できたら、どんなに素敵だろう。

そんな想いで、コラベルタイルをモチーフに、テキスタイルデザイナーと共に図案を完成させました。

異国のリズムを感じる、コラベルタイル柄

モロッカンランプのシルエットのような曲線が魅力のこの柄は、ランタンタイルとも呼ばれ、モロッコの代表的なタイル装飾の一つ。

左右対称の優雅な曲線で構成され、縦横に並べることで美しいパターンを形成します。

幾何学的な繰り返しのパターンは、「永遠」「調和」「秩序」といったスピリチュアルな意味合いを持つこともあるそう。

アラビアンな雰囲気が漂い、異国のリズムを感じるコラベルタイル柄。エキゾチックなモロッカンインテリアを演出するにはぴったりな柄です。

試行錯誤の日々

京都でテキスタイルデザイナーをしていた私は、生地を開発することにおいては本領発揮！ここで妥協するわけにはいかないっという気持ちが芽生えました。

特にこだわった部分は色のグラデーション。

窓辺で光を浴びて、美しく艶めく様子を表現したくて、何度も何度も染工場の担当者とやり取りを重ねました。

生地選びから始まり、それぞれの生地にインクを乗せた時の色の雰囲気はプリントしてみないと分からなかったので、納得いくまで試作品を染めてもらい、第一弾の非遮光カーテンの生地が誕生したのです。

大人気商品へ、そしてシリーズ化

販売がスタートし、モロッカンテイストのカテゴリーがOPENすると、一番の人気商品へと成長してくれた＜エッサウィラ＞。

非遮光カーテンの企画から始まり、生地を変えて遮光カーテンを作り、レースカーテンも誕生。

さらにはそれぞれの生地でシェードカーテンも追加され、大きい窓と小窓でお揃いの窓装飾を楽しめるように。お部屋のコーディネートが一層広がりました。

ここでは、エッサウィラシリーズの全てのラインナップをご紹介します。

色違いのピンク

モロッコには、南の真珠と呼ばれるピンクに彩られたマラケシュという美しい街があります。

その街並みの風景をイメージして、ピンクの色展開も。全てのエッサウィラシリースでグリーンとピンクの2色展開となっております。

非遮光カーテン

柔らかな質感の生地に、爽やかなカラーリングでインクジェットプリントを載せた非遮光カーテン。

窓辺にかけた時に、日差しが透ける雰囲気まで想定して完成した一枚です。

3級遮光カーテン

「デザインはそのままで遮光カーテンだったら良いな」というお客様の要望にお応えして誕生した3級遮光カーテン。

3級遮光カーテンは、強い日差しは遮りつつ、程よく光を届けてくれます。

また、生地は光沢を持たせた織り感のものを選び、窓辺でタイルが艶めく様子をさらに追及しました。

エッサウィラシリーズの中で、一番人気のカーテンがこちらです。

レースカーテン

透明感のあるレース生地を厳選し、うっとりするほど軽やかに仕上がったレースカーテン。

日差しが透けた時のクリアな印象も、風に揺れる穏やかさも、くつろぎのモロッカンインテリアをさりげなく叶える一枚です。

シェードカーテン

小窓や腰窓にはシェードカーテンがおすすめです。
一つのお部屋に窓がいくつかある場合は、カーテンとの組み合わせでお揃いにするとインテリアに統一感が出て素敵な空間に。

シェード特有のたたみ上げるくしゅっと感も見てて飽きない光景に。

 

ロールスクリーン

窓辺をスッキリ見せたいならロールスクリーンがおすすめです。

くるくるとコンパクトに巻き上がり、スペースの有効活用に。窓辺にソファや棚などを置いている場合は、カーテンよりもボリュームが無いためスッキリと収まります。

クッションカバー

非遮光カーテンの生地で作ったクッションカバー。
モロッカンインテリアではクッションは必須のアイテムです。カーテンとお揃いにすれば完成度の高いお部屋に。

一つの旅から始まった夢を、あなたの窓辺にも

「エッサウィラで出会った、あの一瞬を感じてもらいたい。」

朝、窓から差し込むやさしい光に、このカーテンがほんの少しでもあなたの暮らしに彩りを添えられたら。

そんな想いを込めて作ったカーテンです。

あなたのお部屋に、美しいモロッコの情景が思い浮かびますように。

生地感を確かめたい方は、無料のサンプルもご用意しておりますのでぜひご活用くださいね。

また、初めてネットでオーダーカーテンの購入を考えているけれど失敗はしたくないし…分からないことも多いし…そんな方は、是非パーフェクトスペース・カーテン館へお気軽にお問合せください。

・窓装飾プランナー
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