ラグ・カーペットをおすすめする「10の理由」

2023/8/1 2023/8/1

ラグ・カーペットをおすすめする「10の理由」

人の身体で唯一、常に建物と接している部分があります。
それは人の二本の足です。

一瞬足を上げることはあっても、人の足はいつでもどこでも床と触れています。
その足先から、人は自分が今居る場所が「どのような性格の空間なのか」を無意識のうちに読み取っているのです。

そこが柔らかい床であればあるほど、私的な空間であることを感じます。
逆に固く冷たい床であれば、公共の場であることを知らずしらずのうちに悟るものです。

こちらの記事では、住居の快適さを左右するラグ・カーペットを使用するメリットや効果、おすすめのアイテムについてご紹介します。

ラグ・カーペットのおすすめ理由①滑りにくい

ラグ・カーペットのおすすめ理由①滑りにくい

家庭内での不慮の事故による死者数は、2018年で14,984人に達しており、この数字は交通事故死者数(3,532人)の約4倍となっています。

そのうち2割近くが「転倒・転落」による死者数です。
なかでも「同一平面上のすべりやつまずき」が「転倒・転落」の過半数を占めています。

特に近年で高まっているのは、80歳以上の高齢者の比率です。[図1]
また、家庭内の事故の発生場所については居室が最も多く、65歳以上では階段の危険性が高くなっています。

家庭内の事故発生場所グラフ

 

カーペットは滑りにくい床材

「すべる」とは…
足を踏み出したとき足裏に対し進行方向や垂直方向にかかる「水平力」
進行方向と逆方向にはたらく「抵抗力」よりも大きいときに起きる現象です。

抵抗力<水平力のときに「すべる」

⇒逆に抵抗力が大きい場合は、すべりにくく転倒しにくいということになります。

普段の生活で最もすべりやすいのが「靴下を履いた状態」です。
この状態においても主な床材ごとのすべり抵抗値を調べると、カーペットは安全の許容値を大きく上回りました。

これは踏み込んだとき一時的にへこみが生じ、それが引っ掛かりとなって抵抗力が大きくなったからだと考えられます。

また、家族が集まるリビングや移動の多い廊下、階段などは特に転倒しやすい場所。
だからこそ「居室から移動する流れに合わせて」カーペットを使用すると転倒防止に効果的です。
ペット(犬)の股関節脱臼も防止できます。”

ラグ・カーペットのおすすめ理由②衝撃を吸収

ラグ・カーペットのおすすめ理由②衝撃を吸収

私たちは、家の中で段差につまずき転倒することが多々あります。
そしてバリアフリー化が進む現代においても、転倒によって亡くなる方の過半数が「同一平面上のすべりやつまずき」による死亡です。
床材の種類や性能が、大きく影響していると考えられます。

また、転倒の際に加わる肘や膝、頭部などへの衝撃の大きさが要因となり、硬い床材ではケガや死亡に至るケースも多く見られます。

特に小さな子どもや高齢者では体に与える影響が大きいことから、衝撃を吸収してくれる床材選びが大変重要です。では、どのくらいの衝撃力(反発する力=G値という)を床から受けているのでしょうか。”

カーペットは衝撃を和らげる効果が大きい

人間の頭部モデルを床面(下地:コンクリート)20cmの高さから落下させたとき
重力の何倍の衝撃力を床面から受けるのかを数値化(G値)した実験があります。

値が小さい床材ほど、衝撃を緩和しているといえます。
測定の結果、多くのカーペットは安全性の目安であるG値100以下であることが分かりました。

前項で述べたように、カーペットはすべりにくく転倒しにくい床材です。
そのうえ仮に転倒しても衝撃を和らげてくれることからも、安全性の高い床材であるといえます。

カーペットは衝撃を和らげる効果が大きい_2

ラグ・カーペットのおすすめ理由③足が暖かい

ラグに座る女性
お部屋を選ばないシンプルなボーダー。撥水加工・防汚・防ダニ抗菌できれい続く<テムズ アイボリー>

高齢化が進むなか、ヒートショックによる心筋梗塞や脳梗塞、脳卒中が増えています。
浴室やトイレなど、居室との室温差が大きい空間は特に注意が必要です。

また、寝室や居間などでも足の裏が床に接触した時の足裏温度の低下により、血管の収縮などを引き起こすケースが多くみられます。

特に日本人には欧米人と違って「靴を脱いで床に座る」という生活様式です。
そのため足元が暖かいというのは、健康面で非常に重要な要素となっています。

フローリングやプラスチック系床材の上を素足で歩いたときに、足裏がヒヤリとした感じを受けるでしょう。
この指標を「接触温冷感」といいます。

足の裏の皮膚の持つ熱が床に逃げるため、瞬間的に皮膚温度が下がって起こる現象です。

ラグ・カーペットのおすすめ理由④ホコリが立たない

フローリングと掃除機

部屋の大半のホコリ(ハウスダスト)は衣服や寝具類から発生。
細かいものでは、一度空中に舞い上がると8時間以上も浮遊した状況が続きます。

また、ホコリにはアレルギー症状を引き起こす要因となるダニやカビなどの微生物も含まれます。
放置しておくと細菌やウイルスが増殖して「病原ホコリ」になり、感染症などを引き起こすかもしれません。

できるだけ舞い上がる量を少なくすることが、快適で健康な暮らしへの第一歩となります。
フローリングとカーペットとの場合で、舞い上がり方や量にどのような違いが見られるか調べてみましょう。

ダニアレルギーを抑える効果

鼻をかむ女性

ハウスダストの舞い上がる量を、床面から50cm(乳幼児の頭部の高さ)と140cm(大人が立ったときの口元の高さ)の位置で調べた結果[図2]、ともにカーペットはフローリングの約1/10であることが分かりました。

つまりカーペットを敷くことで、床面だけをこまめに掃除すれば室内をキレイに保てます。

ダニによるアレルギーの発生を抑制できることから、カーペットは健康的な空間づくりに大きな力を発揮する床材といえるでしょう。

こんな部屋におすすめ

家族が集うリビング、子どもや高齢者の部屋、寝室など比較的長時間使用する場所に最適です。
ホコリの舞い上がりが少ないことで、空気中からホコリを吸い込むことも抑えられます。

くわえてホコリを取り込むダストポケット効果により、効率よく掃除をすることができます。

ラグ・カーペットのおすすめ理由⑤ストレス緩和

カーペットの上でくつろぐ女性
低反発のもちふわラグ!さらさら感でオールシーズン快適<シェスタ>

ホテルに訪れた時カーペットが醸し出す、上質で快適なインテリア空間を魅力に感じる人は多いでしょう。
踏み心地が良く静かで照明の反射が少ない部分も居心地の良さにつながっています。

また、すべりにくいことから自由にフロアを歩ける安心感を抱くのではないでしょうか。
そのうえ楽しく彩りのある空間の演出など、カーペットは人の心を落ち着かせ、リラックスさせる床材でもあります。

このような心理的な感情は、人間の脳波に現れます。

α波 人がリラックスしているときに現れる
β波 緊張したときに現れる

カーペットの上を歩くときにはα波が多く現れます
まさしくカーペットが敷かれたホテル空間は、
ストレスを緩和してくれる理想的な環境であるといえます。

リラックス効果がストレスを抑える

カーペットの普及・啓蒙を進める企業と国立大学大学院との共同研究があります。
そこではカーペットとフローリングの上を歩行した際に現れる「α波の含有率」を測定する実験を行いました。

各床材を約12帖の部屋に敷きつめ(カーペットはカットパイル:パイル長5mm、フローリングは厚み10mm)、男女42人にそれぞれの部屋を10分間ゆっくり歩いてもらいます。

そこで歩行後の脳波を測定したところ、約7割の人がカーペットを歩いた方がα波が見られ、数値も高いことが分かりました。
カーペットはリラックス効果があり、かつストレスを和らげる床材であることがデータからも実証されました。

ラグ・カーペットのおすすめ理由⑥足が疲れにくい

"ラグ・カーペットのおすすめ理由⑥足が疲れにくい

スーパーマーケットのレジ係員の足元や住宅のキッチンの床に、カーペットマットが敷かれている光景をよく見かけます。
これは、長時間の立ち仕事でも足が疲れないようにするためです。

足元にかかる体重が繊維の表面が変形する力によって吸収され、疲れの要因となる反発力が抑えられます

また、カーペットは柔らかさも備わっているため、フローリングや硬質床材に比べ足元への負担を軽減してくれる床材といえるでしょう。

「疲労度」や「リラックス感」に関する調査を行い、5段階評価をしてもらった結果、上記の図のようにカーペットはフローリングと比較して「疲れを感じない」「歩行時安心な」などの項目で得点が高くなりました。

ラグ・カーペットのおすすめ理由⑦歩行音の軽減

ラグ・カーペットのおすすめ理由⑦歩行音の軽減

近年、集合住宅のトラブルでは「音」に関する内容が最多に[図1]
マンションや団地などに住んでいる場合は、しっかりとした対策を講じる必要があります。

上の階から発生する音に悩ませられたり自らも階下に影響を与えたりと、知らぬ間に大きなトラブルへと発展してしまう危険性も。

トラブルのリスクを軽減し自身の暮らしのストレスを抑えるためにも、周辺の住人に配慮した床材選びは大切です。

ラグ・カーペットのおすすめ理由⑧照明の反射防止

ラグ・カーペットのおすすめ理由⑧照明の反射防止

照明は、私たちの暮らしに必要な明るさ心地よさを与えてくれます。
最近では省エネ効果の高いLED化が進み、暮らし方や用途に応じた様々な種類の照明が発売されるようになりました。

一方でLEDや間接照明のある空間は、内装の素材や色によって反などの影響を受けやすく、慎重な物選びが欠かせません。

よく磨かれたフローリングなどは光の拡散が小さく反射光が集まりやすいことから、それが眩しさとなり目の疲れや肩こり・ストレスの原因となり得ます。

間接照明やダウンライトにはカーペットが最適

ライトと観葉植物、ラグ

【照明と床材の反射】
・カーペットでは間接照明においては、柔らかい光のグラデーションになる
・天井からのダウンライトとLEDベースライトでは、ギラギラとした映り込みがない

これは繊維内部で起こる光の乱反射や吸収により、目で光が確認できないためです。

カーペットを敷くことで
照明の明るさを落とすことなく眩しさを抑えられます。
間接照明による雰囲気づくりも、最大限に生かせるでしょう。
快適な照明環境づくりに最も適した床材」の一つといえます。

ラグ・カーペットのおすすめ理由⑨集中力アップ

ラグ・カーペットのおすすめ理由⑨集中力アップ ラグ・カーペットのおすすめ理由⑨集中力アップ

また、こんな意識調査があります。
2011~2013年にかけて全国の図書館および学習塾を対象に「カーペットが良質な学習環境の形成に影響するか?」と質問し、計190件の回答を得たものです。

「大いに影響ある」または「少しは影響ある」との回答が67%に達しました。[図1]

今まで「おすすめする理由」として述べてきた「静けさ」や「リラックス効果」などが複合的に「集中できる環境」につながっていると考えられます。

ラグ・カーペットのおすすめ理由⑩ペットの安全

カーペットの上のトイプードル

住宅ではますますフローリングの比率が高まり、すべりやすい環境が拡大。
その傾向は室内犬にも影響が大きく、身体を支えるために股関節や後肢に大きな負担が掛かり、病気や脱臼の増加につながっています。

「室内犬と生活する際の悩み」で半分以上を占めているのも、床のすべりに対する不安だという調査もあります。
大切なペットの健康に対する心配にくわえ、脱臼や骨折の治療に掛かる治療費が飼い主にとって大きな負担となっています。

すべり抵抗値が高いカーペットを選ぶことは、そうした不安や負担を軽減し一緒に暮らす子どもやお年寄り、ペットの安全・安心な暮らしにもつながります。

ペットと笑顔で暮らせるカーペット選び

イヌやネコと暮らす環境では、汚れダニニオイも気になるところです。
ラグやカーペットを選ぶなら、以下の機能があるものがおすすめいたします。

【清潔を保つための機能】
・汚れが付きにくいはっ水
・ダニを寄せつけない防ダニ
・アンモニアや酢酸など排せつ臭のイヤなニオイの成分を吸着(分解)する消臭機能

・素材そのものに抗菌や消臭性能があるウール
・汚れた部分を外して洗えるタイルカーペット

【形状を保つための性能】
・爪で引っかいてもほつれにくいカットパイル
・抜け毛や汚れの取れやすさを優先する場合はループパイル

ループパイルがほつれた時は周囲と同じ高さに切って、接着剤をしみこませておけば見た目も元通り!
ほつれが広がる心配もありません。

カーペットの特性はさまざま。
風通しや掃除機を毎日かけるなど“ひと手間”のやさしさを加えながら、ペットと共に穏やかな時間を過ごしましょう。

ラグ・カーペットのおすすめアイテム

インド綿を使用したラグ
さらっと感と吸湿性で夏は毎年リピしたくなるインド綿ラグ<アルト>
綿100%のラグの説明
寝返り、ずりばいの赤ちゃんもソフトに守るナチュラルカラーのラグ<キルティ>
防ダニ加工商品の説明
撥水・防ダニ・防炎の機能をオールインワン!1cm刻みのオーダーカーペット<エクセレント>
毛足の長いダイヤ柄ラグ
ふわふわ派に贈る毛足39mmのモロッカン調ラグ<クイーン モロッコ>

▼ラグ・カーペットの商品一覧を見るラグ・カーペット一覧

ラグ・カーペットをおすすめする理由まとめ

ラグに寝転ぶ家族

いかかでしたか?
ラグ・カーペットは転倒事故を防止し、足にかかる衝撃を吸収。
足元の冷えや、ホコリ・アレルギーからも足を守ってくれることをお伝えしました。

優しい肌触りはストレスを軽減し、反射のまぶしさも軽減します。
階下への防音や、ペットとの暮らしにも活用していただくと良いでしょう。

ラグやカーペットはデザイン性だけでなく、機能性もまちまち。
重視するポイントを絞って、防炎・防音・撥水などの特徴からも選べば、もっとお気に入りの場所が作れるはずです!

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