モロッコに恋した私のものづくり05.＜パビリオン＞

神聖さを感じる、ウェーブデザイン

モロッコの建築や装飾に登場する、リズミカルな幾何学模様。それらはただの美しい装飾ではなく、「調和」「祈り」「永遠」など、精神的な意味が込められています。

＜パビリオン＞に描いたウェーブデザインも、その思想から着想を得たもの。

淡く柔らかな曲線が連なり、まるで砂漠に描かれた風の軌跡のように、静かで神聖なリズムを刻みます。

意識せずとも、ふと目に入ったときに心がすっと落ち着くような、見えない祈りを宿したような模様。日常にそっと寄り添いながらも、奥行きのある印象を与えるデザインをイメージしています。

両サイド絵羽の大胆な構図

最も挑戦したのは、両サイドの絵羽の配置。深いエメラルドグリーンの色調を活かしながら、窓辺にまるで宝石の額縁をかけるような存在感を演出したかったのです。

繊細なゴールドラインは、生地に光を受けた瞬間に表情を変え、ラグジュアリーな雰囲気を纏う“仕掛け”

試作を重ねるなかで、左右のバランスや柄の大きさ、光の反射を何度も調整し、空間の中で美しく溶け込みながらも確かな存在感を放つデザインに仕上げました。

この大胆な絵羽の構図は、窓辺を飾るだけでなく、部屋全体の印象を引き締め、特別な時間を演出するアートのような役割を果たしています。

光加減で表情を変えるテキスタイル

生地選びでは、美しさを求めるだけでなく、光との対話を重視しました。光沢のある糸とマットな糸を織りまぜた生地は、見る角度や時間帯によって表情が変わる奥行きのあるテクスチャー。

また、3級遮光の生地を選んだことで、陽の光を柔らかく受け止めながらも、夜のあかりではしっとりと艶めく、まさに“昼と夜で異なる顔を持つ”テキスタイルが完成。

この光の繊細なうつろいこそが、＜パビリオン＞の魅力を際立たせ、部屋に溶け込みつつも視線を惹きつける魅力の一つとなりました。

世界観を変える、空間演出の魔法

カーテンは、ただの窓の覆いではない。商品企画を進める中で、あらためてそう感じさせられました。

このカーテンを吊るすだけで、視線が自然と窓辺に集まり、部屋全体にリズムと奥行きが生まれます。

異国の情緒を醸し出しつつもエレガント。華やかさの中に静けさもある。

この相反するような感覚が絶妙に共存するデザインは、日常に“異国の非日常”をほんの少しだけ持ち込むようなもの。

空間をまるごと演出する、そんな魔法のような力をこのカーテンに託しました。

モロッカンインテリアの新しい提案

エキゾチックでありながら、上質で落ち着いている。そんな、新しいモロッカンインテリアのあり方を、日本の住空間に合わせて再構築したい。

私たちが＜パビリオン＞に込めたのは、異国情緒のその先にある“洗練”という価値でした。

色使いは深みを持たせ、コントラストをスパイスに。柄は意味を込めて。派手すぎず、民族調すぎず。けれど確かに異国を感じる。旅を愛する人、美しいものを選びたい人にこそ届いてほしい、静かに心を満たすモロッカンインテリア。

オリジナルカーテン＜パビリオン＞は、その入口として生まれた一枚です。

 

生地感を確かめたい方は、無料のサンプルもご用意しておりますのでぜひご活用ください。

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