平安時代の間仕切り道具から学ぶ!?快適なおうち時間づくり!

2021/10/1 2022/9/13

こんにちは! インテリアコーディネーターのアミです! 在宅勤務に変わってから、仕事の効率が悪くなった・・・ 家族とはいえ、一緒にいる時間が長くなると自分の空間が欲しくなる・・・ そんな言葉を最近よく耳にします。 在宅勤務が急増し、おうち時間が増えた現在、プライベート空間の確保がとても深刻な問題となりつつあります。 特に都心部は人口が集中しているため、一戸あたりに快適な暮らしができる十分な面積が与えられている住宅は数少ないですよね。 だからこそ限られたお部屋面積で、いかに空間を有効活用できるかがとても重要となってくるのです。 今回は遠い昔、平安時代の宮殿で使用されていた道具を例に挙げながら、現代にも通じる間仕切りテクニックをご紹介していきたいと思います!

平安時代の間仕切りと現代の間仕切り

西洋住宅と比べ日本の伝統的な住宅は、壁で部屋を完全に仕切らず、襖や障子で緩やかに部屋を仕切ることが特徴です。 特に平安時代の代表的な建築様式である「寝殿造(しんでんづくり)」では、プライベートな部屋を几帳や御簾、屏風といった間仕切り道具を用いて空間を仕切り、宴会や儀式の際は間仕切りを取り払って広い空間を作っていたといわれています。 つまり平安時代の人々は当時から、必要な時に必要な分の場所を作りだす可動式の間仕切りを有効活用していたようですね!

「几帳(きちょう)」

平安時代に大活躍していた間仕切りは、「屏障具(へいしょうぐ)」という総称で呼ばれていました。 ここからは代表的な屏障具を紹介し、現代で使用されている間仕切りと比較していきたいと思います! まずは部屋の間仕切りや目隠しに利用する「几帳(きちょう)」をご紹介します。 几帳は横木と台の付いた支柱をT形にし、その横木に布をかけたもので、移動することができます。 平安時代の貴族は美意識が高かったため、布には絹を使用し、夏は花鳥、冬は朽木形など、色彩も鮮やかなものが用いられていたとされています。 現代の間仕切りでいうと、オフィス等で活用されているキャスター付きのパーテーションといったところでしょうか。 最近では色や材質も豊富で、形も自由に組合せることが可能なためオフィスのような広々とした空間を仕切るにはとても便利ですよね。

「壁代(かべしろ)」

続いては「壁代(かべしろ)」をご紹介。 読んで字のごとく壁の代わりに母屋と庇の間に取り付けて、目隠しや防寒目的として使用されていました。 素材としては主に絹を使用されていましたが、防寒目的ともあるように、夏用と冬用で分かれており、なんと冬用には裏地をつけて使用していたとか・・・ これはまさしく現代のカーテンと全く同じ仕使用目的ですよね! 現代住宅においてカーテンは欠かせない必需品ですが、まさか平安時代にカーテンに代わるものがすでにあったとは驚きです。 間仕切りとしてもカーテンは他のアイテムと比べて、安価で取り入れやすいこともあり、一番多く取り入れられているのではないでしょうか。

「御簾(みす)」

壁代と併せて使用されていたのが「御簾(みす)」です。 御簾は壁代の表面にかけて、日よけ、目隠し、虫よけの目的として使用されていました。 ちなみに現代でも使用されている簾(すだれ)の高級品のことを指します。 御簾は使用していない時に、巻き上げておくことができるのが特徴です。 巻き上げるという言葉を聞いてピンときた方も多いのではないでしょうか。 そうです!すっきりとした見た目で人気のロールスクリーン! 御簾と同様に使用していない時は巻き上げておくことができるため、スペースの確保といった点では一番優秀な間仕切りアイテムです。

「屏風(びょうぶ)」

最後にご紹介するのは「屏風(びょうぶ)」です。 屛風は部屋の仕切りや装飾を目的として用いられていました。 木の枠に小さな襖のようなものを数枚つなぎ合わせて折り合わせた構造をしています。 歴史はかなり古いですが、今日の屛風絵の形態が整えられたのは室町時代からのようで、江戸時代には金地できらびやかな屏風が多く制作されました。 ただ空間を仕切るだけでなく、設置するだけで人々を楽しませることもできる万能なアイテム。 現代でもデザイン性を併せ持つ間仕切りがたくさん開発されていますが、お部屋の中に取り入れるのであれば柄物カーテンがおすすめです! 大柄のデザインのものを選ぶことで、まるでアートのようにインテリアとしても楽しむことができますよ。

商品:カエナ

商品:ピエニウニッコ

間仕切りを取り入れるメリット

これまでご紹介してきたように、現代でも平安時代と似たような間仕切りアイテムが多く活用されていますが、実際に間仕切りを取り入れることのメリットはどれだけあるのでしょうか?

プライベート空間の確保

なんといっても間仕切りを取り入れる最大のメリットはプライベート空間の確保ができることです。 冒頭でも挙げたように、昨今の情勢により在宅勤務を余儀なくされた人々が急増する中で、果たして家の中に個人の仕事部屋を持っている人がどれだけいるのでしょうか。 間仕切りカーテンやロールスクリーンを活用し、ある程度空間を仕切ることで、集中力がアップし仕事が捗ります。 おうちにいるご家族も閉め切った状態であれば「仕事中なんだ」、開いている状態であれば「休憩に入った」など判断がつきやすくなりますよね。

電気代の節約

おうち時間が増えたことにより何かと電気を消耗し、気づいたら電気代が大変なことに・・・ なんてことになってはいませんか? 現代の住宅はLDKのように、不要な壁を取り払い広々とした空間がとても魅力的ですが、実際に普段使用しているのはほんの一部分だけ。 それなのに部屋が広すぎて冷暖房の効きが悪いため、結局一日中つけっぱなしといったことになってしまいます。 そんな時こそ間仕切りを取り入れ、自分が過ごす空間だけ仕切ることにより、冷暖房の効率もアップし省エネにつなげることができるのです。 また間仕切りは使用したい時にだけ活用できるので、来客時には間仕切りを取り払い開放的で広々とした空間として利用することができるのも便利ですよね!

インテリアとして活用

商品:グレーテ

空間を仕切る他、目隠しとしても重宝されるのが間仕切りです。 人に見られたくないキッチンや収納棚など、来客時にはささっと隠したいですよね。 柄物の間仕切りカーテンを使用すれば一気にインテリアとして早変わりします。 最近では押入の襖を取り外し、目隠し用としてロールスクリーンを設置する方も増えていますね!

間仕切りを取り入れる際の注意点

間仕切りって本当に便利で、すぐにでも取り入れたいですよね~ でも気軽に取り入れて大失敗なんてことは避けたい・・・ そんな皆さんに間仕切りを取り入れる際の注意点を、今回は一般家庭でよく使用されるカーテンとロールスクリーンに焦点を当てて挙げていきたいと思います。

カーテン

商品:パティ

カーテンはカーテンレールが設置している場所であれば、簡単に取り付けることができるので、一番取り入れやすいアイテムです! ちなみにレールが設置されていない場所でも突っ張りタイプのレールも販売されているので安心してくださいね。 ではカーテンを間仕切りとして取り入れる際の注意点は・・・ ずばりカーテン生地そのものです! 皆さんカーテンの生地には裏表があるってご存知でしたでしょうか。 部屋を仕切るために可愛い柄のカーテンを見つけて取り付けてみたら、裏側は無地だった・・・なんて失敗も起きてしまう場合もあります。 そのため間仕切りカーテンの生地選びは表側だけでなく裏側もとっても重要なんです! パーフェクトスペースカーテン館では無料でサンプル請求が可能なので、実際の生地を見て確認することができちゃいます! 裏表同じ見た目のカーテンも用意しているので、ぜひ気軽にサンプル請求してみてくださいね。 ▼おすすめ商品

商品:ブリリアント

商品:アルディ

ロールスクリーン

商品:デザインファブリックコレクション ハスノハナ

今までカーテンしか使ってみたことがないけれど、スタイリッシュでかっこいいロールスクリーンに挑戦したいという方、最近本当に多いんです。 でもそもそもロールスクリーンの取り付け方法が分からないという方が多いのも事実です。 ロールスクリーンは壁や天井または木枠等に、直接メカ(機械ごと)を取り付けるのが一般的な取り付け方法となります。 それなりに重量のあるロールスクリーンはしっかりとネジで固定する必要があるのです。 ネジで固定するということは、設置場所に「下地」があるということが前提のお話となります。 壁や天井であればどこでも取り付けられると思っている方は要注意! 実は壁や天井は非常に薄く内部は空洞になっていることがほとんどです。 窓まわりには予めカーテンなどを設置するために下地を入れてあることが多いですが、元々設置する予定ではない場所に下地は入っていません。 ロールスクリーンの設置を考えている方は、自分の設置したい場所に、柱等のネジを固定できる下地があるかどうかを忘れずに確認しましょう。 またロールスクリーンはチェーンやコードを操作して開け閉めを行いますが、 小さなお子さんがこのチェーンやコードが首に絡まってしまうという事故も発生しているのです。 興味本位で何でも触ってしまうお子さんには危険な装置でもあるので、設置を考えている方は十分な配慮が必要となります。 子供が手届かない位置にチェーンやコードを束ねることができる「コードクリップ」や操作時に過度な負荷がかかるとチェーンが分割される「セーフティコネクター」といった安全に配慮されたパーツもあるため、小さなお子さんがいるご家庭ではぜひ活用しましょう! ▼コードクリップ・セーフティコネクター

さいごに

いかがでしたでしょうか。 今回は日本の伝統住宅に触れながら、間仕切りの活用テクニックをご紹介してみました。 こうして振り返ってみると、技術は違えど、目的に応じて間仕切りアイテムを使いこなしていた平安時代の人々の知恵には感嘆してしまいますよね。 時代の変化に伴い、少しずつ形を変えながらも柔軟に対応できる間仕切りは、今後もますます活躍が期待できますね! ぜひ皆さんも快適なおうち時間を過ごせるよう、間仕切りで空間を有効活用してみませんか? ▼Information >カーテンコーディネートサービスはこちら

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