自然に寄り添う、リネンのカーテン

2019/11/1 2021/12/2

ベイライフ ~リバー~

美しい天然素材。リネンのカーテンを見たことがありますか?


こんにちは、パーフェクトスペースカーテン館の
ハルです。

皆様は初めて購入したリネンのアイテム、
覚えているでしょうか?

ファッションでも人気のリネン。
初夏になると、どこのブランドも必ず1アイテムは
販売すると言っても過言ではない、人気アイテムです。
サラっとした手触りと、軽い着心地が暑い季節に
ピッタリの生地ですよね。

その「リネン」で作ったカーテンがある事を皆様
ご存知ですか?

現在、日本で販売されているカーテンの殆どが
ポリエステルという化学繊維で作られています。
当店で販売しているカーテンも90%がポリエステルを
使用しています。

理由は簡単で、ポリエステルはとても丈夫で
お手入れも簡単だからです。
ポリエステルの糸自体にUVカットや防炎加工を施し、
機能の高いカーテンを作ることも可能です。

ではリネンのカーテンはどうでしょうか?
そもそも「リネン」って何の事でしょうか?

今回は年々人気の高まる「リネンカーテン」について、
触れてみたいと思います!

特別な天然素材。「リネン」のカーテン

リネン&ベーシック ~ニース~
リネンカーテン、皆様は見たことがありますか?

天然素材ならではの、節のある糸を使い織られた
リネンの生地。
陽に透けるとその節が、何とも言えない
美しいシルエットを作り出します。

リネンは手に持った感触もサラリとして、軽く
使い込むほどに柔らかく、手に馴染んでいきます。

通常、カーテンにはヒダを整えるライトウェーブ等の
加工を施しています。特に近年はそれが美しく、
良い事とされています。

しかし、リネンにはその加工をする事が出来ません。
アイロンで整える事は出来ますが、持って数か月。
ポリエステルのカーテンのように、半永久的に
形を保つことは不可能です。

でも、そのランダムでちょっとルーズなドレープが
オシャレで美しいとされているリネン。
その差が面白く、リネンカーテンがなんだか特別な
素材と言う感じがしますよね。

オーダーカーテンなのにリネンはサイズが変わる?

リネンは室温、湿度、季節や天気によって
生地が伸びたり縮んだりします。

ビックリしましたか?

ジーパンを思い出してください。
お洗濯するとちょっときつく感じませんか?
そのまま履いていると、いつの間にか馴染み
ユルユルになってくる事、ありませんか。

綿のシャツを思い出してください。
アイロンをかけると、ピシッとしますが、
雨が降っている日や、夕方になるといつの間にか
クタクタになっている事、ありませんか。

リネンにも同じことが起きます。

室内の空気が乾燥しているとリネンがキュッと
縮みます。雨の日や湿度の高いお部屋ではリネンが
水分を吸収し、伸びます。

ポリエステルの生地にも、少し起こる現象ですが
天然素材であるリネンには日々、その現象が顕著に
現れます。

1cm単位でサイズを測って、オーダーカーテンを
作ったのに、伸び縮みしてしまうリネンのカーテン。
その特性を知らずに買ってしまうと「不良品!?」と
驚いてしまいますよね。

高機能なカーテンの人気が高まる昨今からすると、
まったくの逆を行く「リネンカーテン」

どのような素材なのか、見ていきましょう。

リネン?ヘンプ?何が違うの?麻の種類


さらりとした肌触りと、独特の風合いを持つリネン。
日本でも古くから愛され続ける天然素材です。

「リネンカーテン」のリネンって何か、
皆様ご存知でしょうか?

そう、「麻」です。
でも一口に麻といっても色々な種類があります。
大まかに分けると・・・

名称
植物の種類
主な用途
亜麻(あま) リネン 亜麻(あま)科 衣料、寝具
苧麻(ちょま) ラミー 葦麻(いらくさ)科 衣料、寝具
黄麻(こうま) ジュート 田麻(しなのき)科 袋、紐、カーペット
洋麻(ようま) ケナフ 綿葵(あおい)科 紐、紙、壁紙
大麻(たいま) ヘンプ 桑(くわ)科 紐、衣料

リネンカーテンのリネンは亜麻から出来ています。
亜麻というと、亜麻仁油を思い出す方もいるのでは
ないでしょうか。亜麻仁油は亜麻の種から作る油です。

ちなみに「麻」は植物に含まれる繊維の総称です。
亜麻も大麻も苧麻も全く別の植物なんですよ。
日本では麻と呼ばれる繊維は30種類以上もありますが、
日本の法律で原材料に「麻」と表記して良いのは、
苧麻と亜麻と決められています。

つまりリネン=麻ですが、麻=リネンとは限りません。
ちょっとややこしいですね。

歴史から見るリネン


亜麻は3万4千年前にバスケットの素材として使われていた事がわかっています。
エジプト王朝では”Woven Moon Light”
「月光で織られた生地」と呼ばれ、ドレスをはじめミイラを包むためにも使われていました。
また、イエス・キリストの遺体を覆った聖骸布も、リネンと言われています。

ヨーロッパでは花嫁道具として、お互いのイニシャルを刺繍した「ホームリネン」と呼ばれるシーツや、
ピローケース、ディッシュタオルや服等を必ず持参したそうです。
なんと、フランスでは経済的に恵まれない人には花嫁道具基金があり、
必要なリネンを受け取る事が出来るくらい、リネンは重要なアイテムでした。

では、日本ではどうでしょうか。

日本で古来から「麻」と呼ばれていたのは
リネンではなく、苧麻から作られたラミーでした。

先ほど法律で「麻」と表記できるのはリネンとラミーと
書きましたが、この二つはとてもよく似た素材です。

日本で愛用されていたラミーはリネンよりシャリ感が強く、
ちょっとチクチクします。
「麻=シャリ感があり、チクチクする夏向きの素材」
というイメージはリネンではなくラミーのイメージなんですね。

また、麻布の中でも上等なものを「上布」と呼び、
米同様に幕府などへ献上する高級品でした。

中でも新潟で作られる「越後上布」は1千年前から作られ、
重要無形文化財とユネスコ世界無形文化遺産に登録されるほどです。

湿度の高い日本の夏は、シャリ感のある生地が重宝され
現在でも、高級な夏の着物として愛されています。

世界のリネン


キレイな薄紫の花。
これはリネンの原材料、亜麻の花です。
春に種をまき、夏に収穫する一年草の亜麻。
茎は直径2mm程度、高さは1m程に育ちます。
花は夏の朝に咲き、昼には散ってしまうそうです。

比較的寒い地方で栽培される亜麻は、現在は主にフランス北部、ベルギー、ベラルーシ、ロシアで生産されています。
日本ではリトアニアのLinas(リナス)や、ベルギーのLIBECO(リベコ)などが有名です。
この2社は国内で繊維から生地を織り上げており、
厳しいチェック項目をもうけています。
そのため品質・デザインともに、洗練されたリネンブランドとして高い人気を誇っています。

さて、リネン製品の原産国に「中国」と書かれいるのを見たことがありませんか?
これは、亜麻を加工して織る工場が中国に多い為です。
つまり、亜麻をフランス等から輸入して中国で加工しているんですね。

原産国が中国のリネンは価格も比較的安く、多く流通しているのはこの為です。

ちなみに先ほど少し触れた日本の麻、上布ですが
越後上布の他に、近江、能登、会津、宮古、八重山などがあります。

リネンのカーテンと付き合う際に気を付けたい3つの事

リネンカーテン ~レーヌ~

実際にリネンのカーテンを購入する時、
気を付ける事は何でしょうか。

サイズが変わる?リネンのカーテンの不思議

リネンは伸びたり縮んだりします。
「え、せっかくサイズを測ってオーダーしたのに?!」
そう驚く方も多いかと思いますが、
これはリネン素晴らしい特性です。

リネンはコットンの4倍の吸水性を持ち、コットンの2倍の発散性(水分を蒸発させる力)があると言われています。

そのため、室内に湿気が多いと給水し、
繊維が膨張するため、生地が伸びます。
つまり、除湿の役割を果たします。

室内の空気が乾燥しているときは、繊維の中の
水分を発散させ、繊維が縮みます。
つまり、加湿の役割を果たします。

お部屋の空調を補助してくれる、それがリネンです。

どうしたらいいの?リネンカーテンのサイズ

では、どのようなサイズで注文したらよいのでしょうか?
腰高窓の場合は多少、丈が伸びても問題ありませんが、
掃き出し窓の場合はどうでしょうか。

おススメは床に垂らす「ヨーロッパスタイル」で注文する事!
リネンレースカーテン ~フュシス~
通常、床まである掃き出し窓は、床から-1cmで
カーテンを注文することをおススメしています。

しかし、これではリネンカーテンが縮んだ時に
ガラスが見えてしまします。
伸びた時も、なんだかだらしなく見えてしまいます。

そんな時は床から+15cm程度長く仕立てる
「ヨーロッパスタイル」がおススメです。

優雅なスタイルと、リネンのナチュラルな雰囲気が
とってもオシャレです。
ぜひお試しくださいね。

洗える?洗えない?リネンのカーテンのお手入れ

リネンカーテンのほどんどが「家庭での洗濯は出来ない」表示になっています。
それは先ほど上で触れたように、水に触れたり乾燥する事で
サイズが変わってしまうからです。
サイズを出来るだけ変えずに洗うには、専門のクリーニング店で
洗いましょう。

逆に言うと、サイズが変わっても良いのなら
殆どのリネンカーテンがお家で洗濯可能です。

洗い方はとっても簡単。
洗濯ネットに入れて、洗剤と水だけでOKです。
柔軟剤を入れると、リネンの給水発散性が
損なわれるので、おススメしません。

正し、生地によって伸縮率が異なりますので
自己責任でお願いいたします・・・。

お気に入りのリネンのカーテンを見つけよう

リネンカーテン ~リネンガーゼ~

リネンのカーテンに興味が湧いて来たでしょうか。
ではどんなリネンカーテンがあるのか、実際に見てみましょう。

レース?ドレープ?リネンのカーテンはどちらに使うべき?

応えは簡単!好みで選んでOKです。
もちろん両方に使ってもオシャレです。

実際はドレープにリネンカーテンを使う人は、
UVや遮熱効果のあるポリエステルのレースカーテンを使ったり、
レースにリネンカーテンを使う人は、
ドレープに遮光カーテンを使う人が多いようです。

それぞれのお部屋や環境に合わせて、
お好みで選んでくださいね。

もちろん、迷ったときは当店のスタッフに
お気軽にご相談ください♪

リネンのカーテンにも機能が欲しい!遮光とUVカットをするには?

リナス ~イングナ~
リネンカーテンを使ってみたい!
でも紫外線は気になるし、遮光も欲しいな・・・。

そんな欲張りな方、ご安心ください!

窓フィルムや後付けの裏地を併用すれば、
リネンカーテンでもUVカットや遮光する事が出来ます。



飛散防止窓ガラスフィルム
飛散防止窓ガラスフィルム
アンティークのレトロなガラス調の窓フィルム。UVカット率99%の窓ガラスフィルムです。
窓ガラスフィルム
窓ガラスフィルム
遮熱、断熱、保温機能付き。ミラーレース効果もありUVカット99%の窓ガラスフィルムです。

窓に貼る美濃和紙レース
窓に貼る美濃和紙レース
世界文化遺産・美濃和紙を編み込んだレースシート。和紙の吸水性で結露とカビを防ぎます。光拡散の嬉しい効果も。
断熱保温カーテンライナー
断熱保温カーテンライナー
カーテンレールに簡単取り付けできる、断熱カーテンライナー。
遮光ライナー
遮光ライナー
オーダーサイズで今あるカーテンに後付け出来る遮光裏地!便利な遮光ライナーです。

暮らしに寄り添う。リネンのカーテンを自分らしく楽しもう

リネンカーテン ~レーヌ~

勝手に伸びたり縮んだり、
見た目もルーズで陽の光をよく通します。

化学繊維の様に高機能な遮光もありません。
UVもほんのちょっとしかカット出来ません。

でも、なぜか、一度その魅力を知ってしまうと
手放すことが出来ないリネン。

素材の特性を知り、その手触りや質感を活かして
それを楽しむ生活をしませんか。

日々の変化を楽しむ、リネンカーテンのある暮らしを
ぜひ始めてみませんか?

自然に寄り添うリネン。ぜひお試しください。

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フュシス
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東欧ベラルーシのリネンカーテン。きれいな色合いと適度な厚さがちょうど良い。カーテンを一枚で使いたい方にもおススメのカーテンです。
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アースカラーを基調にした8色展開のリネンカーテンです。
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リトアニアのLINAS(リナス)社のリネンを使ったナチュラルカーテン。


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