『ボストン美術館所蔵 俺たちの国芳 わたしの国貞』展示会レポ!

2016/4/4

こんにちは。はじめまして。
WEBデザイナーのとまきです。

私は、絵に関わらず展示会や作品展に
行くのが好きなので、おすすめ展示会情報を
お届けしたいと思います。

いろんなジャンルの話から、私たちのカーテンにも
興味を持っていただけたら嬉しいです。

どうぞよろしくおねがいします。

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さて今回は、3/19より開催されている、
『ボストン美術館所蔵 俺たちの国芳 わたしの国貞』
に行ってまいりました。

※現在イベントは終了しております。

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出典:http://www.ntv.co.jp/kunikuni/

幕末に絶大な人気を博した
2人の天才浮世絵師

‐歌川国芳
‐歌川国貞

の、兄弟弟子でありながら対照的な作風を
楽しむことができます。
2人とも「東海道五十三次」で
有名な歌川広重と同じ流派です。

とはいえ展示物が「浮世絵」ということで、
正直難しそうだ…
というのが展示会を知ったときの印象でした。

しかし、行ってみてその考えは一転。
想像以上に鮮やかで迫力のある展示物と、
現代の言葉に寄せた面白い説明で、
どんどん浮世絵の世界に引き込まれました。

最高に背徳(パンク)な
伊達男(クールガイ)に憧れた人たちや、
当時人気の千両役者(アイドルグループ)の
贔屓筋(ファンクラブ)の人々が
夢中になったことなど…

2人が描いた魅力的な世界と、
当時の江戸の人たちのくらしを絡めて
この展示会を紹介したいと思います。


国芳はダイナミックなレイアウトを考えて見る人を引き付けるクリエーター!


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歌川国芳「清盛入道布引滝遊覧 悪源太義平霊討難波次郎」
出典:http://www.mfa.org/

こちらは「平家物語」の異本のひとつとして
知られている「源平盛衰記」の1シーンです。

国芳は画面全体を使って
大胆な構成を考えるのが得意で、
迫力を出すための工夫が、
現代とは違った表現で各所に見られます。

雷の表現がとても変わっていますね。
炎のメラメラ感、雷の鋭さ、霊の不気味さ…
昔は参考イラストなどは無かったと思いますので、
イメージや聞いた話からこの表現に至ったと考えると、
奇才と言われていることに納得です。

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歌川国芳「国芳もやう正札附現金男 野晒悟助」
出典:http://www.mfa.org/

続いてこちらは山東京伝の人気読本に出てくる
登場人物、野晒悟助を描いたものです。

誰もが憧れるヒーロー的な存在の野晒悟助を、
奇抜なアイディアで表現しています。

野晒(=野に放置されたしゃれこうべ)にちなんだ
着物の髑髏(スカル)柄は、
良く見ると猫の寄せ絵になっています。

こんな遊び心が、
人々の心をわしづかみにしたに違いありません。


国貞の描く役者は、緻密な表現力で特徴を捉える、まるでブロマイド!


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歌川国貞「大当狂言ノ内 梶原元太」 三代目坂東三津五郎
出典:http://www.mfa.org/

こちらは、当時人気の歌舞伎役者だった
三代目坂東三津五郎です。
国貞は、役者さんの特徴を捉えるのが
とても上手で、人々にとっては、
国貞の絵がブロマイド的な存在でした。

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歌川国貞
(左から)
「御誂三段ぼかし 浮世伊之助」三代目岩井粂三郎
「葉哥乃新」初代河原崎権十郎
「野晒語助」四代目市川小團次
「夢乃市郎兵衛」五代目坂東彦三郎
「紅の甚三」二代目澤村訥升
「提婆乃仁三」初代中村福助
出典:ボストン美術館所蔵 俺たちの国芳 わたしの国貞

国貞の緻密な表現力がわかるのが上記の絵。

皆同じ浴衣を着ていますが、
それぞれ役者たちの特徴を、
表情やしぐさだけでなく、
背景を含め、絵全体で個人を表現しています。

色の使い方が鮮やかで、
そのまま1枚の折り紙になりそうです。
絵全体を使って、役者がいかに引き立つかが
考えられていたようです。


浮世絵は江戸の流行を知るバイブル!?


ここまで国芳、国貞2人の絵師について
紹介させていただきましたが、
浮世絵が、江戸時代のファッションや
エンターテインメイントを伝える雑誌、
歌舞伎スターのブロマイドなどの役割があることに
気が付いたかと思います。

それと同時に、
現代の私たちと共通する心情が
多いことが分かってくるのです。

例えばこちら。

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歌川国貞「踊形容楽屋之図 踊形容新開入之図」
出典:http://www.ntv.co.jp/kunikuni/

これは歌舞伎役者の楽屋裏、
オフショットを描いた作品です。

当時から、好きなアイドルのメイキングや
オフショットは、ファンの間で人気だったようです。

続いてはこちら。

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歌川国貞
(左から)
「江戸町壱丁目 扇屋内 花扇」
「角町 大黒屋内 大淀」
「角町 大黒屋内 三輪山」
出典:http://www.mfa.org/

これは3人の人気花魁を描いた美人画です。
頭の大量のかんざしや、
ゴージャスな着物がとても魅力的に
描かれていますね。

私たちがファッションカタログや
情報誌を見るような感覚で、
当時の消費者も、これらのセレブリティを見て憧れ、
流行をキャッチしていました。

ちなみに、ここでも国芳、
国貞で表現の違いがあります。

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歌川国芳「縞揃女弁慶」勧進帳
出典:http://www.mfa.org/

国芳の美人画は、
男に媚びない女性の気風の良さを表現しており、

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歌川国貞「浮世人精天眼鏡」 かさねつま
出典:http://www.mfa.org/

一方国貞の美人画は、小物やアクセサリー、
着物の柄のバリエーションが豊かで、
とても可愛らしく表現されています。

同じテーマで2人の作品を比べると、
彼らがいかに、消費者に対して工夫を
凝らしてきたかが良く分かります。

表現は違えど、今も昔も
消費者が興味のあることが似ていて、
急に江戸の人たちに親近感が湧きますね。

参考:http://www.bunkamura.co.jp/magazine/


最後に


いかがでしたでしょうか。

国芳と国貞どちらも素敵で展示を見ていると、
だんだんと2人の世界に引き込まれていき、
すぐに時間が経ってしまいました。

皆様はどちらの絵がタイプですか?

きっと江戸時代の人たちも、
そんな会話で盛り上がったに違いありません。
ちなみにわたしは国芳派です。

皆様もこの展示会に行って、
当時の江戸の人たちと同じように、
2人の浮世絵を眺めながら
盛り上がってみてはいかがでしょうか。

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最後に、この展示会に興味がある方に
紹介したいカーテンがあります。

禅(ゼン)
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日本の美意識を表現した、
和モダンのカーテンです。

和の佇まいがありながらも、
スタイリッシュなデザインになっていて、
おしゃれなこの展示会の雰囲気にもぴったりです。

ぜひご覧くださいね♪

<イベント詳細>
※こちらのイベントは終了いたしました。
名称      ボストン美術館所蔵 俺たちの国芳 わたしの国貞
会場      Bunkamura ザ・ミュージアム
開催期間    10:00~19:00(入館は18:30まで)
       毎週金・土曜日は21:00まで(入館は20:30まで)
チケット料金 一般 1,500円、大学・高校生 1,000円、中学・小学生 700円 ※料金は全て税込価格です
公式サイト  http://www.ntv.co.jp/kunikuni/

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